TCMNについて

TCMNこと中医学ネットワーク(Traditional Chinese Medicine Network)は、1997年春に結成されました。
そもそも中医学は、湯液(漢方薬)や鍼を含んだいわゆる「漢方」医学のことを指し、基礎理論や、弁証を幹に、いろいろな治療分野に発展できるということが特徴の一つにあげられると思います。

ご承知の通り、歴代の多くの名医達は、鍼灸家でもあり、湯液家、気功家そして養生家でもありました。

そこで、現代においても、医師や薬剤師、鍼灸按摩師、看護婦、保健婦、栄養士など、いろいろな医療分野の人々の間でも、基礎理論や弁証を共通言語として交流していけるのではと考えたのです。

そして、その交流の場を持とうということで、97年春に、ある薬学部の中医学を学ぶ団体といくつかの鍼灸学校の学生とが集まって初の合宿を行いました。

ところが、です。合宿を行ったことで、鍼灸学校間でさえも交流が無く、いまだ共通言語が持ち得ない状態であることが、判明したのです。

それ以後、まずは、鍼灸学生間の交流の場をつくり、共通言語の確立を目指そうと、全国の鍼灸学校に呼びかけて合宿を行ってきました。

お陰様で参加者は、97年の80名から、年々参加者が増え続ける一方で、いろいろな問題も見えてきました。
まずは、学校間での中医学の教育レベルの格差の問題です。 学校間で進度も内容のレベルも違い、ましてや学年も様々な人々が参加します。

分科会を設定して対応していく予定ですが、これから日本で中医学を学ぶ同士として、TCNMが研究していかなければならない問題です。

また、各学校での研究会結成があまり進んでいないということもあります。

日々の研究、勉強を各学校の研究会で行い、年に1回集って、成果を発表し合う、または各研究会で講義を受け持つというあり方をTCMNでは理想としています。

皆さんが奮起して、研究会を発足させ、運営していかれることを希望しています。

中医学を学ぶことの意義と、中医学を含めた鍼灸医学の未来について考え、もちろん、定番となりました、中医美養学、中医営養学等の分科会や臨床に向けた「弁証トレーニング」も行います。

何はともあれ、全国の中医学を学ぼうとする仲間が一堂に会し、中医学について語り合えることは無上の喜びです。中医学を学ぶ同志諸氏、語り合おうではありませんか!(オールナイトで)